解説【高校物理】動摩擦力は速さで変わる?物理基礎・力学をクイズで確認!力と運動19

【解説_力と運動19_押したら動いた】

質量50 kgの物体に右向きに200 Nで押し続けると物体は、等加速度運動直線運動をした。このとき、物体が受けている動摩擦力の大きさについて正しいものはどれですか?

A:物体が速く動くほど、大きくなる
B:物体は速く動くほど、小さくなる
C:物体の速さによらず、変わらない

高校物理の力と運動の問題。一定の力で押すと物体が動く。そのときの動摩擦力の大きさを調べるシミュレーション画像
Puさん
Puさん

答えは、 C です。

物体の速さによって、動摩擦力の大きさは変わりません。

ピグちゃん
ピグちゃん

え〜意外!!
Cは違うと思ったのに…

Puさん
Puさん

この問題文、ヒントがあったんだけど気がついた?
「等加速度直線運動をした」ってあったでしょ。
加速度が一定(ずっと同じ)運動だったよね。

ピグちゃん
ピグちゃん

えーっと、
等加速度直線運動をするってことは、物体が受ける合力が一定だったかな?

Puさん
Puさん

そのとおり。
合力が一定 →右向きに200 Nで押し続けている →動摩擦力の大きさは一定
もし、動摩擦力の大きさが速さによって変わってしまったら、合力が変わってしまって、等加速度直線運動にならないよね。

下図で「摩擦力」と書いてあるのが、動摩擦力のことね。

ピグちゃん
ピグちゃん

なるほど〜
でも、すごく不思議だな。

Puさん
Puさん

下のまとめの太字部分を更新したよ。
動摩擦力の大きさを表す式は最大摩擦力の式と似ていて、動摩擦力の大きさは垂直抗力の大きさに比例するよ。

① 静止摩擦力:静止している物体が動き出すのを妨げるように受ける摩擦力
 →基本は力のつりあい
 →静止摩擦力の最大値を「最大摩擦力」という。
 →最大摩擦力は次の式で表すことができる。
  F = μ N
  F [N]:最大摩擦力の大きさ
  μ :静止摩擦係数(物体と面によって決まる数)
 N [N]:垂直抗力の大きさ

② 動摩擦力:動いている物体が受ける摩擦力
 →物体の速さによらず、動摩擦力の大きさは一定

※ どちらも物体が接触する面から受ける力です。問題文には、「あらい面」、「なめらかでない面」などと書かれています。

ピグちゃん
ピグちゃん

不思議だね
動摩擦力の大きさは速さによって変わらないなんて

Puさん
Puさん

そうやな
どんな人にも態度を変えない人格者みたいやな

ピグちゃん
ピグちゃん

動摩擦力は八方美人じゃないんだね!
いつでもブレない!

Puさん
Puさん

静止摩擦力は、

(動くまでは)じっと我慢してるけど、

(限界超えたら)急に態度変えるタイプやな

ピグちゃん
ピグちゃん

先生はどっちのタイプ?

Puさん
Puさん

もちろん、動摩擦力タイプやで〜

ふりかえり

力と運動19_押したら動いた

 ◎ 動摩擦力の大きさは、物体の速さによらず一定である。

 ⚪︎ 物体は同じ大きさの力を受け続けると、同じ加速度で運動する。(問9のふりかえり)

答えの確認

  1. 自分でシミュレーションする

▶︎ 加速度 を選択してね!

  2. シミュレーション操作を参考にする

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Puさん
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ピグちゃん
ピグちゃん

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このシミュレーションは PhET Interactive Simulations, University of Colorado Boulder によって提供されています。
© University of Colorado Boulder, licensed under CC BY 4.0
https://phet.colorado.edu/

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