上図のように、物体が動摩擦力を受けて運動している。また、下図のように、同じ物体を2つ重ねた物体が動摩擦力を受けて運動している。2つ重ねた物体が受ける動摩擦力の大きさは、物体Aの何倍ですか?
A:2倍(物体Bが受ける動摩擦力の方が大きい)
B:1倍(どちらも同じ大きさ)
C:0.5倍(物体Aが受ける動摩擦力の方が大きい)
D:上記以外


答えは、 A です。
質量が2倍になると、動摩擦力の大きさも2倍になります。

物体Aを押すと、動摩擦力は94 N

物体Bを押すと、動摩擦力は188 N

問18の静止摩擦力のときにも同じようなことを聞いた気がする

よく覚えているね。
動摩擦力の大きさも、最大摩擦力(=静止摩擦力の最大値)と同じように垂直抗力の大きさに比例して大きくなるんだよ。
質量と垂直抗力の関係は、問8で勉強していて、
質量が2倍 →重力の大きさも2倍 →垂直抗力も2倍というふうに、垂直抗力が重力とつりあうんだったね。
下のまとめの太字部分を更新したよ。
① 静止摩擦力:静止している物体が動き出すのを妨げるように受ける摩擦力
→基本は力のつりあい
→静止摩擦力の最大値を「最大摩擦力」という。
→最大摩擦力は次の式で表すことができる。
F = μ N
F [N]:最大摩擦力の大きさ
μ :静止摩擦係数(物体と面によって決まる数)
N [N]:垂直抗力の大きさ
② 動摩擦力:動いている物体が受ける摩擦力
→物体の速さによらず、動摩擦力の大きさは一定
→動摩擦力の大きさは次の式で表すことができる。
F ‘ = μ’ N
F’ [N]:動摩擦力の大きさ
μ’ :動摩擦係数(物体と面によって決まる数)
N [N]:垂直抗力の大きさ
※ どちらも物体が接触する面から受ける力です。問題文には、「あらい面」、「なめらかでない面」などと書かれています。

動摩擦力の大きさを表す式は最大摩擦力の式と似ていてるんだけど、動摩擦力は「 μ’ 」(ミューダッシュと読む)と書いて、最大摩擦力と区別することが多いよ。

μ’ も物体と面によって決まってくるの?

そうやで。
最大摩擦力のときのμと同じように、物体や面の組み合わせや状態によって変わってくるよ。

私とPu先生のμ’ はどれくらいかな?

そーやなー
スベってばっかりやから、かなり小さいんちゃうか?

そうか!
F ‘ = μ’ N だから、μ’ が小さいと、動摩擦力F ‘が小さくて、滑りやすいってことか!

ちゃんと勉強になっとるw

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